躁うつ病の型
発病年齢
躁うつ病の発病年齢(初めて現れる年齢)は、20歳代が最も多く、さらに幼い子どもの場合は大人がチェックしてみている必要があります。次に30歳代となります。型別には、20歳未満での発病は、双極型が多く、30歳以後に発病した場合は、単極型うつ病が増えてくるようです。
躁うつ病では、これらの2つの病相が「交互に現れる」のが一般ですが、単にうつ状態だけの場合や、逆に躁状態だけが単独に発病する場合も、「躁うつ病」に含んで考えます。そのため、交互に現れるものを「双極型躁うつ病」、単独にどちらか一方だけが現れるものを「単極型うつ病」あるいは「単極型躁病」といいます。
ただし、躁状態だけが単独で現れる「単極型躁病」は稀で、最初は躁状態の症状が現れるのですが、そのうちうつ状態が現れ、結局、「双極型躁うつ病」となることから、純粋に「単極型」なのは、「単極型うつ病」が多くを占めます。
したがって、「単極型」というとき、たいてい「うつ病」だけをさしてそう呼びます。
人間の脳のなかには、感情を調節し、感情の波をある程度一定に保つ機能があります。
躁うつ病の場合、それらの調節機能がうまく作用しなくなり、感情や欲求にさまざまな障害が生じます。
ただし、脳に器質的変化は認められません。
躁うつ病では、特徴的な2つの病相:「うつ病相」と「躁病相」が、正常な状態である中間期をはさんで交互に繰り返されるのが一般です。
●うつ病相・・・気分が落ち込み、何事に対しても憂うつ感にとらわれやすくなる状態が続く期間。
●躁病相・・・気分が高揚し、自信に満ちて、行動が活発化する状態が続く期間。