抑うつ神経症

抑うつ神経症

うつ病と比べて症状は軽く、悲哀、不安、焦燥感などの症状が慢性的に続くうつ状態をいいます。
うつ病と違い、強度の睡眠障害や、日内変動(朝方に症状が重く出て、夕方から夜にかけて軽くなるという症状の変動)は、ほとんどみられません。
また、自殺願望もうつ病と比較すると少ない、あるいは軽症です。

治療には、なぜうつ状態になったのか、その構成要因の分析から入ります。そのうえで大まかな治療プランを立てて行きます。精神療法が用いられることもあります。抗不安薬や、少量の抗うつ薬が併用されることもありますが、それによってうつ状態は一時的に回復しても、発病の根本的な理由をチェックし、それに対処しないことには根本的な地改善は望めません。
本人の生命活動環境の調査、調整は不可欠です。

仕事の失敗や夫婦関係のあつれき、あるいは経済的問題など、環境的な要因が発病に大きく関係しています。ただし、環境だけですべてが説明されるわけではなく、性格的な要因も大きいとされます。
他人に依存的で、現実認識が甘い人、ささいなことで失敗を恐れ、ちょっとした失敗で自分はもうだめだ、と決めつけてしまうタイプに人がかかりやすいと言われます。

躁うつ病は、内因性の精神障害の代表であるのに対し、それよりも症状が軽く、環境の変化や性格に強く影響されるうつ状態を「抑うつ神経症」といいます。心因性の神経症(ノイローゼ)の一種です。
うつ病とは異なり、多くの場合、誘因がはっきりしています。